2024年7月11日
COVID-19の流行により、グローバルで医療用診断機器の市場が急成長した中で、
人工知能(AI)、半導体などの技術を融合して競争力を高めた韓国スタートアップ企業が集まった。
彼らは革新的な診断技術を活用して、患者・医療スタッフの利便性はもちろん、
精度と検査時間まで画期的に改善するなどの技術を披露した。
その中でも人工知能(AI)認知症ソリューションを紹介したセブン・ポイント・ワン社は
ソウル市とグローバル診断企業のロシュ・ダイアグノスティックスが選定した支援対象企業になって
グローバルへの飛躍の足がかりを手に入れるようになった。
(2024ソウル市-ロシュ・ダイアグノスティックスのスタートアップSPRINT DEMO DAYで優勝した、
セブン・ポイント・ワン社の代表取締役のイ・ヒョンジュン氏と、ソウルバイオハブセンター長のキム・ヒョンウ氏が記念撮影している)
◇ソウル市-ロシュ、革新診断技術の発掘に協力
7月11日、ソウル・バイオハブのグローバルセンターでは、
「2024ソウル市-ロシュ・ダイアグノスティックス:スタートアップSPRINT DEMO DAY」が開催された。
今年初めて開催された今回のイベントは、ソウル市と韓国ロシュ・ダイアグノスティックス、
韓国科学技術研究院(KIST)が主催し、ソウル・バイオハブが主管した。
今回のイベントは、ソウル市が診断分野の創業企業を育成し、グローバル進出を助けるために
ロシュ・ダイアグノスティックスと協業して作ったオープンイノベーションプログラムである。
グローバルの診断技術のトレンドを調べて、関連分野で競争力あるスタートアップ企業を発掘、
ロシュ・ダイアグノスティックスとの協業機会を提供することがメイン。
△軽度認知障害・アルツハイマー病のデジタルマーカー、△血液検査基盤のアルゴリズム、
△ホームスクリーニング・エコシステム-糖尿病及び腫瘍学などの3領域で書類審査を通過した6社の企業は、
この日に企業発表を進めて、主な技術力と事業モデルなどを披露した。
セブン・ポイント・ワン社は技術性、事業能力、グローバル力量、プログラム適合性などを基に
優勝企業として選定された。
選定された企業は、ソウル・バイオハブから研究支援金3000万ウォン、バイオハブへの2年間の入居機会、
グローバル進出事業などの運営プログラムへの優先志願などの特典がある。
ロシュ・ダイアグノスティックスからは専門家パートナーリングとネットワーキングの機会が提供される。
様々なヘルスケアの領域の中でも「診断」に特化したスタートアップ企業を発掘しようとすることは
市場での需要とともに、韓国企業が持っている潜在力のためである。
体外診断医療機器の場合、その市場規模が2021年992億2000万ドルから、
2026年は1383億ドルまで成長すると予測される。
COVID-19の流行の以後、全体のヘルスケア市場の中でも最も早く成長した領域である。
COVID-19のパンデミック期間に、多数の韓国企業が迅速診断キットを世界全域に供給したが、
今もグローバル競争力がある技術が研究室だけで止まっている状況から、
ソウル・バイオハブと韓国ロシュ・ダイアグノスティックスが手を組んで積極的に事業化を支援することが
今回のイベントの目的。
韓国ロシュ・ダイアグノスティックスの代表取締役のKit Tang氏は、
「今日選定されたスタートアップ企業は、その発展過程で必要な実質的な支援を受けることになる」とし、
「韓国企業が体外診断の市場で、より活発な役割を遂行できるように助けることにフォーカシングしている」
と述べた。
◇診断も「デジタル・トランスフォーメーション」が話頭
専門家たちはグローバル診断機器の市場で韓国企業がまだ大きく頭を擡げていないが、
将来には市場を先導することも十分可能性があると見込んでいた。
特に、韓国が強みを持っている半導体及びAI技術力を診断領域に適用、技術革新を追い求めていることから
その成功可能性が高い、との分析
企業別の発表の前に開かれたシンポジウムでも、専門家たちは相対的に保守的だった「体外診断」領域でも
デジタル化が素早く進んでいることに注目すべき、と強調した。
サムスンソウル病院のセンター長のホ・ヒジェ氏は、「AIを活用して血球のイメージを自動分析する者が
商用化され、菌種別の3Dイメージをディープラーニングにて分析する者も今後活用可能性が高い」とし、
「診断の領域でAIは最も意味ある話頭になれる」と見込んでいた。
実際、今回のDemoDayに参加したセブン・ポイント・ワン社、Medical AI社、エイビス社などは
AIを中核的な競争力として立てて、
スモールマシンズ社とパロゼン社などは半導体工程に適用したセンシング技術を自社の製品に融合させた。
ソウル・バイオハブの事業団長のキム・ヒョンウ氏は「AIと半導体のもとになる電子機器の領域は
韓国の成長において最も大きい役割になった部分」とし、
「これからは診断機器の領域でもこのような技術融合が始まるため、先制的に技術革新企業を発掘して
グローバルへの進出まで支援していく」と強調した。
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